『AFTERNOON TEA JOURNAL』は、心の贅沢を愉しむ方々をゲストにお招きし、生活をちょっと豊かにするアイデアやインスピレーションをお届けするライフスタイルメディアです。

4人目のゲストは、昨年Afternoon Tea LIVINGとの初コラボレーションを果たした、ロンドンを拠点に活動するスイーツアーティストのKUNIKAさん。競泳選手を目指して水泳に明け暮れた少女時代から一転、パティシエを志して進学し、一流ホテルやヴィンテージショップに勤務。日本初の“スイーツアーティスト”として独立し、人気を博したのち渡英。現地でのパティシエ業やコロナ禍下での結婚・出産を経て、現在は子育てをしながら創作活動に勤しむ彼女の激動の人生を全8回にわたってお届け。第6回目は、4月16日(水)に発売された第2弾コレクション「HOTEL KUNIKA」について。ヨーロッパ中約23カ国をめぐったKUNIKAさんの旅の思い出を鮮やかに再現した美しいラインアップと、アイテムに込められた熱い思いをお届けします。

スランプを脱却する光となった、
Afternoon Tea LIVINGからの
アプローチ

2018年に渡英して以降、ロンドンを拠点にパティシエとして働きながらアーティスト活動を続けてきたKUNIKAさん。
Afternoon Tea LIVINGからコラボレーション・プロジェクトのアプローチを受け取ったのは2023年のクリスマス前、ちょうど『sketch』勤務から産休に入ったタイミングでした。

「日本にいた頃は、個展後にグッと仕事のオファーが増えるというサイクルができていました。しかし、ロンドンに来てからは就職やコロナ禍で個展ができず、Instagramで細々と作品を発表するのみ。『sketch』に就職してからも、スイーツアーティストとしてのお仕事は少なく、この先どうやって活動していこうか悶々と悩んでいました。出産のため産休に入り『創作の時間を増やせるかも』と思っていたところに、Afternoon Tea LIVINGからお声がけいただいたんです。やりたいと思っていたことと条件がピタリと合致し、私の直感が『これは人生の転機だ、運命だ!』と叫んでいるようでした。まるで一条の光が自分の人生にパアッとさしたように道が拓けるのを感じたんです」

1stコレクション『KUNIKA‘S BISCUITS SHOP』のデザインモチーフに用いられたスケッチの一部

オファーを快諾したKUNIKAさんは大喜びでプロジェクトに着手。担当スタッフと顔を合わせてのオンライン会議や、提案される商品候補の種類の豊富さなど、製作プロセスのすべてが新鮮で、人生の節目に大きなチャンスをつかんでいるのだと感激したそう。そうして誕生したのが、2024年2月に発売された第1弾コレクション『KUNIKA‘S BISCUITS SHOP』です。

2024年月2月にリリースされたAfternoon Tea LIVINGとの1stコラボコレクション『KUNIKA’S BISCUITS SHOP』のティーウエアと、モチーフとなったポット型アイシングクッキー

「自分の名前がクレジットされた久々のお仕事でした。発売された時は店頭でもSNSでも想像以上の反響をいただいて、驚くとともに本当に感激しました。自分が手がけたものをみなさんに喜んで受け入れていただけるうれしさは、パティシエを目指し、またスイーツアーティストを志した動機を改めて思い起こさせてくれました。2ndコレクションのオファーをいただいた時も、継続してお仕事をいただける機会はこれまで滅多になかったので、今でも信じられない気持ちでいっぱいです」

2ndコレクション『HOTEL KUNIKA』のイメージビジュアルの一部。テーブルウエアやインテリア雑貨のほかに、トラベルグッズもラインアップ

2ndコレクションの製作にあたり、KUNIKAさんとAfternoon Tea LIVINGがテーマに選んだのが架空のホテル。これまで20カ国以上のヨーロッパ諸国を旅して回った経験をコンセプトに活かせるのでは、とピンときたそう。

「自分の名前を冠したホテルなんて大それているかしらと思いながらも、想像上の存在だからこそ、私の体験とプロジェクトに関わるみなさんのアイディアを集めれば、絶対に素敵なくつろぎ空間が作れると確信しました。どこかに存在するかもしれない、私の“好き”をたっぷり詰めこんだ理想のホテルです」

ルームキーから広がるスペシャルゲストルームで過ごす時間をイメージして作られた2ndコレクション。ルームナンバーの“910”は、Afternoon Tea LIVINGのバースデー(9月10日)にちなんだもの

『HOTEL KUNIKA』の商品ラインアップのなかで、KUNIKAさんが特に気に入っているアイテムが、エンボスクッキー缶(¥3,240)とマグネット(¥990)。いずれもエンボス加工を施し、アイシングクッキーらしいぷっくりとした質感を忠実に再現しています。

「ロンドンにいる私にわざわざオファーをくださっているのですから、全力でお応えしたくて。これまでの旅で得たさまざまな記憶を指先で手繰り寄せるように、約50柄・100枚以上のアイシングクッキーをデザインモチーフとして作りました。私の作品がさまざまな商品となって、日本のみなさんのお手元で生活の一部に溶け込んでいくことが本当にうれしいんです。ハッピーな気分になっていただけたらなら、こんなに幸せなことはありません」

ダイカットクッション(¥3,960)とそのモチーフとなったアイシングクッキー

次回、4月23日(水)に公開予定の連載第7回目は、KUNIKAさんの創作のインスピレーションとなっている旅の記憶をたどります。お楽しみに!

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