『AFTERNOON TEA JOURNAL』は、心の贅沢を愉しむ方々をゲストにお招きし、生活をちょっと豊かするアイデアやインスピレーションをお届けするライフスタイルメディアです。
今回は、フランスを代表するアーティスト、ナタリー・レテさんをゲストにお招きし、スペシャルインタビューを全7回にわたってお届け。Afternoon Tea LIVINGとのコラボレーション・コレクションの背景から、彼女の創作の源まで、さまざまなテーマに迫ります。第6回目は、現在発売中のニューイヤー・コレクションについて伺います。
2025年に向けて発売されたニューイヤー・コレクションは、毎年恒例の干支をモチーフにしたアイテムを中心に構成されており、今回は巳年にちなんで“ヘビ”! ユニークなたたずまいや生態に由来し、古代からヘビは神秘的な幸運の象徴と考えられてきました。ナタリーさんは、この伝統的なアイコンを、彼女が愛するフラワーモチーフと組み合わせる独自のアプローチでモダンなデザインに昇華。優雅でやわらかな印象のコレクションに仕上げてくれました。
取材中、Afternoon Tea LIVINGに向けたメッセージを描いてくださったナタリーさん
「デイジーやユリの花をデザインに取り入れることで、伝統的な干支のシンボルに、ナチュラルで優しい雰囲気を加えることができました」とナタリーさん。パステル調のピンクやブルー、そして深い青などを用いることで、明るい春の訪れを感じさせるようなカラーリングにもこだわったそう。
今回のコレクションで特にこだわったのが、ヘビを愛らしく見せる工夫。
「ヘビをできるだけやさしく、可愛らしく見せることは本当に大変でした。いくつものスケッチを描き、最終的に今のデザインに落ち着きました」と振り返るナタリーさん。特に目や表情にこだわり、やわらかくおだやかな印象を与えるデザインを目指したそう。
題材を最大限に活かす、そのためにアートでの表現のみならずどのようなアイテムに落とし込まれるのかまでを徹底して想像するのが、ナタリーさんならではのこだわりなのだそうです。
ヘビとともに、ナタリーさんが気に入っているアイテムのひとつが、数量限定ですでにご好評につき完売してしまった高さ34㎝ほどの大きな招き猫のオブジェや、入れ子構造のマトリョーシカを張り子で表現したはりこーシカなどの、一風変わった招き猫モチーフの置き物たち。
「お部屋や玄関に置くことで、来客も福も『ようこそ!』と迎え入れる役割を果たしてくれるはず。」とナタリーさん。ナタリーさんらしいモダンなデザインに昇華することによって、縁起物を身近に置いておきやすくなることは、常に良い運気を得られるような晴れやかな気持ちにさせてくれそうです。
また、おもちゃのようで愛らしい手のひらサイズの招き猫やヘビのぬいぐるみにも、動物をこよなく愛するナタリーさんの遊び心や慈しみの視点が存分に感じられます。
さらに、Part.2でご紹介した卯三郎こけしや、九谷焼の三段重もお気に入りなのだそう。「2023年、卯三郎こけしの工場を訪れ、自分でサンプルを描きました。手描き風の温かみを大切にしたかったので、自分で描いたものが商品に再現されているのがうれしいです」と顔をほころばせるナタリーさん。三段重についても「日本の伝統的なアイテムで、機能的で美しい形が大好きなんです」と語ります。
次回、2025年1月8日(水)に公開される第7回では、
連載最終回にしてビッグニュースをお届け!
お楽しみに!